静電容量型変位センサで使うプローブとは?

静電容量型変位センサで使うプローブとは?
静電容量型変位センサとは、対象物の表面に生じる静電気を測定することで検知する測定機器です。
探針とも呼ばれているプローブは、測定ケーブルの先端に円柱型の静電容量型変位センサを搭載しており、対象物をセンサに近づけて計測します。
非接触型であるため、対象物に触れることなく物理的・電気的・器械的特性を精密に計測できます。
形状としては最も一般的な円柱型が多く見られますが、スクエア型もみられます。
いずれも静電気容量を通じて計測するため、一定条件下での測定環境が必要です。
製造ラインで使用されるものとは違って、任意の場所に設置して必要に応じて測定できるのが静電容量型変位センサのプローブの特徴となっており、様々な企業や大学・研究機関などで活躍しています。
静電容量型変位センサは、正しく使用することで素早く精密に対象物を測定するため、金属やシリコンなどの導体だけでなく、半導体のような精密部品などに利用されています。
静電容量型変位センサを使用する場合には測定対象の形状に注意
静電容量型変位センサは、変位センサの中では非常に使いやすいものとなっています。
単純に装置を測定対象に向けてセットすれば良いだけであることから、様々な場面で利用したいと言うことも少なくありません。
しかし注意しなければならないのは、対象の形状により正確な数値を得ることができないケースがあることです。
静電容量型変位センサは、複数のセンサでそれぞれの静電気の状態を測定し、これを総合的に判断して変位を検出する仕組みとなっています。
そのためそれぞれのセンサの標準値が基準となるものですが、対象が湾曲している場合にはそれぞれのセンサーによって状態が異なり、総合的な数値の違いを正確に検出することができません。
これは構造上の問題であるため、この課題を解消する方式は立案されていないのが現状となっています。
静電容量型変位センサは対象物が平坦である場合に使用できるものであることを認識し、これに適した場面で利用することが正確な数値を得るための重要なポイントです。